第3層ー2 畝をたてるということ

→ 前回の記事は「農法の違いの、その奥にあるもの」

庭先に小さな畑を作る時、まず、最初に頭を悩ませたのが、「土が圧倒的に足りない」ということ。

肥料などを入れ込んだ土や、素性のわからない土を入れ込むのは避けたかった。

頭を悩ませた末、畝をたてることで、凌ぐことにした。

鍬を入れても、芝生の根やら砂ばかりが出てきて、一部分を除けば、おおよそ作物が育ちそうもなかったが、短いながら5本の畝をたてた。

畝の役割は?

畝の役割にはいろいろあるが、このように、耕土が足りない場合の凌ぎにもなり、栽培スペースと作業スペースの区分けで作業がしやすくもなる。

また、側面に空間ができることで、通気性と排水性が向上する。

水田跡のような粘土質の土壌には、特に必要な手立てである。

作物の配置の面でも、効用はある。

一つは、作物は同じ場所に同じ作物を育て続けると、育ちが悪かったり、病気や、虫害に遭いやすい。

毎年、場所を変えながら作付けする場合、畝で区分けをしておくと、作付計画が立てやすい。

二つ目は、相性の悪い作物同士が隣にきても、距離感があることで、反応が薄まる。

三つ目は、通路の部分にも、緑肥といわれるヘアリーベッチやクリムソンクローバーなどのタネを蒔いておくことで、土壌が豊かになり、作物の育ちも良くなる。

作物は、通路にも根を伸ばしている。

また、マリーゴールドやカラシナを蒔いておけば、虫害を減らす効果もある。

我が家の庭は、草も生えないような疲弊した状態だったので、最初に、ヘアリーベッチとクリムゾンクローバーを
庭全体にまき散らした。

これらはよく育ち大いに役立った。土の表面をカバーし、ミミズの発生が見られるようもなった、

自然農での畝の考え方

小さな畑

自然農では、このような畝の効果も生かしながらも、畝立てをするのは、最初の一回だけで、あとは、原則、鍬を入れることはない。

季節ごとの畝の補修は必要だが、どうしても鍬を入れる必要がある時でも表層のみ。

自然農では、虫たちの住処を壊さないことが、土壌生物の豊かさに通じるとしている。

畝は、基本的には、日当たりを均等にするため、南北に細長く作る。一般的には90cm程度の畝幅に統一して並べる。

狭いスペースで、自然農に沿った手法で作物を育てる場合、相性の良い作物を混植で植える方が、種類も多く育てられるし、育ちやすい。

混植には、正方形や円形も使いやすいのではと思っている。

整然とした美しさもあるが、営農でない場合は、アート感覚で自由に楽しむ場でもありたい。

畝は畑の基盤

自然の循環が進んで場が整ってくると、平場でも問題ないようだが、始めたばかりでは、畝作りは畑の基盤。

小さな畑の場合、フィールドデザインとしても、凹凸や、いくつかの形状で構成された方が、魅力的な場になりそうだ。

1~2度のやり直しは仕方がないが、土の中をなるだけ触らず、場を安定させるためにも、じっくり考えたいところ。

目指す全体イメージを思い描きながら、作りたい作物や季節ごとの組み合わせを考えることが、実は一番楽しかったりもする。


結局、畝は必要なのか。今の私にとっては必要だった。

→ 次回の記事は「疲弊した土壌には種をまこう」

→ まとめに戻る