第2層−3 植物の世界にある関係性を知る

植物のコミュニケーションツールは匂い?

エディブルランドスケープ

→ 前回の記事は「作物の種類を知り、配置を考える

植物は、それぞれに独自の匂いを放っている。

言葉を持たない植物にとって、匂いは、周囲の環境や他の植物、昆虫などとの重要なコミュニケーションツールとなっている。

害虫に襲われた植物は、そのことを知らせる匂いを発するらしい。

すると、周辺の植物が察知し、防御遺伝子の活性化で葉を硬くしたり、毒成分を出したりして防御体制を取る。

遺伝的に近い関係にあると、より強い防衛反応を示すらしい。

「昆虫にかじられた」という匂いを発して、その虫の天敵を呼び寄せ、害虫を駆除してもらう。というようなこともしているらしい。

受粉の時期には、花の匂いで、花粉を運ぶ昆虫を呼び、果実の匂いで、種子を運ぶ鳥や動物を呼び寄せている。

我々は、言葉を持たない生き物に対して無頓着になりがちだが、全ての生命体は、それぞれの能力を持ち、助け合いながら懸命に生きている。

植物の世界も、助け合いと競争

コンパニオンプランツ
植物の世界でも、近くに存在するもの同士は、様々な影響を与え合うが、近くに植えることで、お互いに良い影響を与え合う相性の良い関係をいう。

コンパニオンプランツには、

⓵害虫・病気の防除
②土壌・環境改善

大きく2つの効果が見られる。

①の害虫・病気防除には、
ハーブ類やセリ科、キク科、シソ科のように強い香りで虫を遠ざける植物がある。
ex    トマト × バジル

②の土壌の養分を供給するのは豆類。
ex   ピーマン ×   落花生

根から出る物質が、土の中の病原菌を減らすのはマリーゴールドや長ネギ。
ex  トマト ×    ニラ  キュウリ ×  長ネギ

また、背の高い植物と低い植物を組み合わせることで、有効な空間利用ができる。
ex   トウモロコシ × エダマメ

このように、いろいろな組み合わせ方があるが、

コンパニオンプランツは、科学的に解明されているものは少なく、経験的にいわれているものも多い。実際に栽培しながら観察し、確認していく楽しみもある。

植物と動物との相互作用

植物は、動けないことで、ただただそこに在って、受け入れるだけの存在にも見えるが、実は、したたかで絶妙な生存戦略を持っている。

昆虫や鳥、小動物に受粉の媒介をしてもらうことで実を付け、種子の移動散布を委ねて、生息範囲を広げる。

その報酬として、蜜や果実を提供している。

一方で、毒や棘をもって、それらの食害から身を守る術も備えている。

植物は、土壌中の無数の微生物とも、共生関係にある。

植物の根は、光合成で生み出した炭水化物を分泌して、微生物のエネルギー源とし、

微生物は、窒素やリンを植物に提供して、成長を助けている。

また、病原菌から植物を守る機能も果たしている。

私達がなかなか認識しえない世界で、日々繰り広げられている生命の営み。

→ 次回の記事は「農法の違いの、その奥にあるもの」

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