
世界は、これからも変わり続けていく。
技術は進み、
効率は高まり、
私たちの暮らしは、ますます整えられていくだろう。
農のあり方もまた、
その流れの中で、大きく姿を変えていくのだと思う。
自然から距離を取り、
安定と再現性を手に入れる方向と、
自然の中に身を置き、
揺らぎとともに生きる方向。
どちらが正しいということではなく、
ただ、異なる在り方が並んでいる。
そのあいだで、
自分はどこに立つのか。
自然に委ねるということ。
関係の中に身を置くということ。
あるいは、
意図をもって整え、管理していくということ。
どの選択も、
生き方と無関係ではいられない。
食べるということは、
ただ栄養を摂ることではない。
どのような世界に、
自分を置くのかという選択でもある。
すべてを自分で担うことはできない。
社会の仕組みの中で生きながら、
どこかに、小さくてもいい、
自分の手で触れられる場所を持つこと。
そこに、
ひとつの手がかりがあるのかもしれない。
自然の中に入るとき、
人は何かを支配することはできない。
ただ関係の一部として在る。
そのとき、
自分が何者であるのかという感覚は、
少しずつ変わっていく。
どこに立つのか。
それは、
大きな決断としてではなく、
日々の選び方の中に、静かに現れてくる。
