SDGsって何?17の目標を確認してみる!

SDGs(エス・ディー・ジーズ)という言葉が一気に花開いたように飛び交っている。

2015年の国連サミットでの採決より5年、世界的な異常気象が顕著で、自然災害が頻発する状況を前に
ようやく多くの人が危機感を実感しはじめているのだろうか?政府のメディア戦略?ビジネス戦略?

ともあれ、確かに日常生活の中で気象状況の変化を身に染みて感じるこの頃である。気温の乱高下、雨の降り方、春と秋の幸せな季節もなかなか感じられなくなっている。

コロナをきっかけに、改めてこの世界的危機感を再認識させられている。

持続可能な暮らし方については何十年も前から提起され,、一部の人たちの間では実践と模索が続けられてきた。

私自身は1990年代初めに「パーマカルチャー」に興味を持ち、いろいろな機会を捉えて学んできたが、
生活の中で実践してきたかというとそうともいえない。

ただ頭の片隅にはいつもパーマカルチャー的暮らしへの想いがあった。

内容的には随分違うが、「持続可能」という言葉が、今や官民企業を巻き込んだ世界の目標に挙げられている。喜ばしいというより、それ程危機的状況に陥ってしまったのだろう。

人生も終盤を迎え、時間的余裕もでき、体力もある程度残っている今、集積した経験を何かしらの形にできればと思っている。

広告

持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは?

ぼんやりとした全体像しか把握していなかったので、改めて政府や国連の資料を確認し要点だけまとめてみた。

SDGsは、2015年9月の国連サミットで加盟193か国により採択されたもので、持続可能でよりよい世界を目指すべく、2030年までに達成するとした国際目標である。

17の目標と、それぞれをさらに細かく具体化する169のターゲットから構成されている。

SDGsの構造

貧困や飢餓、教育など未だに解決していない社会面。

エネルギーや資源の 有効活用働き方の改善不平等の解消などすべての国 が持続可能な形で経済成長を目指す経済

地球環境や気候変動など地球規模で取り組むべき環境

これら社会、経済、環境の3側面から 捉えることのできる17の目標を、全ての国が取り組むべき共通目標として、統合的に解決しながら 持続可能なよりよい未来を築くことを目標としている。

そのためには各国政府による取組だ けでは達成が困難で、企業や地方自治体、アカデミア や市民社会、そして一人ひとりに至るまで、すべての人の 行動が求められている点がSDGsの大きな特徴である。

まさにSDGs達成のカギは、一人ひとりの行動に委ねらているといえそうだ。

2020年、新型コロナウイルス感染症が瞬く間に地球規模で拡大したことで、地球環境の深刻な課題は、国境を越えて 国際社会が団結して取り組む必要があることを、強く再認識させられることとなった。

持続可能な開発目標(SDGs) 17のゴールとは

1 貧困をなくそう あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる

2 飢餓をゼロに 飢餓を終わらせ、食料の安定確保と栄養状態の改善を実現し、 持続可能な農業を促進する

3 すべての人に健康と福祉を あらゆる年齢のすべての人々の 健康的な生活を確保し、福祉を促進する

4 質の高い教育を皆に  すべての人に質の高い 教育を確保し、生涯学習の機会を促進する

5 ジェンダー平等を実現しよう ジェンダー(生物的性ではなく、社会的に作りあげられた男の役割、女の役割を意味する)平等を達成し、全ての女性と女児の潜在能力を解放する。

6 安全な水とトイレを世界中に すべての人々の水と衛生の利用可能性と 持続可能な管理を確保する

7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに すべての人々に安価で信頼できる 持続可能な近代的なエネルギーへのアクセスを確保する

8 経済成長と雇用 持続可能な経済成長とすべての 人に生産的で働きがいのある 人間らしい雇用を促進する

9 産業と技術革新の基盤を作ろう強靭なインフラ構築と持続可能な産業化の促進 及び技術革新のの推進を図る

10 人や国の不平等を無くそう 国内及び各国家間の不平等を是正する

11 住み続けられる街づくりを すべての地域で安全かつ強靭で 持続可能な都市及び人間居住を実現

12 作る責任使う責任 持続可能な消費生産形態を確保する

13 気候変動に具体的な対策を 気候変動及びその影響を軽減するための 緊急対策を講じる

14 海の豊かさを守ろう 持続可能な開発のために、海洋・海洋資源を 保全し、持続可能な形で利用する

15 陸の豊かさも守ろう 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利 用の推進、持続可能な森林の経営    砂漠 化への対処ならびに土地の劣化の阻止・ 回復及び生物多様性の損失を阻止する

16 平和と公正をすべての人に 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会 を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提 供し、 あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築す

17 パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発のための実施手段を 強化し、グローバル・パートナーシップを 活性化する

日本政府による国内の取り組み

①実施体制の構築

日本政府は2016年5月に総理を本部長、官房長官及び外務大臣を副本部 長、全閣僚を構成員とする「SDGs推進本部」を設置。年2回 のペースで本会合を開催している。

政府はまず、2016年12月にSDGs推進のための中長期戦略である「SDGs 実施指針」を策定、2019年12月には初めて同方針の改定を行っている。

SDGs実施指針改定版では、これまでの4年間における日本の取組の現状分 析に基づき、SDGsの17のゴールを日本の文脈に即して再構成した8つの優先 課題と主要原則を改めて提示。

今後の推進体制における日本政府及び各ステークホルダーの役割と連携の必要性について明記。

またこのSDGs実施指針を基に、政府の具体的な取組を加速させるため、全省庁による具体的な施策を盛り込んだ「SDGsアクションプラン」を毎年策 定し、国内における実施と国際協力の両面でSDGsを推進してきている。
 
さらに、SDGs実施に向けた官民パートナーシップを重視する観点から、民間 セクター、NGO/NPO、有識者、国際機関、各種団体など広範なステークホ ルダーが集まる「SDGs推進円卓会議」を開催し、活発な意見交換を行い、政府の政策に反映してきている。

日本政府の8つの優先課題
1 あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現
2 健康・長寿の達成
3 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
4 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備
5 省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会
6 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
7 平和と安全・安心社会の実現
8 SDGs 実施推進の体制と手段 

②ジャパンSDGsアワード

日本政府は2017年から「ジャパンSDGsアワード」としてSDGs達成に資 する優れた取組を行っている企業・団体などを表彰してきている。

これは、 SDGs推進にあたり、国内の取組を「見える化」し、より多くの行動を促進す るねらい。

このアワードでは、企業のみならず、NGO/NPO、教育機関、 地方自治体などが表彰されており、
幅広い組織や人々がSDGsを主 導していることを物語っている。

日本のSDGs達成に向けた大きな 原動力の一端である。

③SDGs未来都市  

日本政府は2018年から「SDGs未来都市」を選定している。

これは、 SDGsを原動力とした地方創生を推進するため、優れたSDGsの取組を提案する都市・地域を新しい時代の流れを踏まえ選定。

その 中でも特に先導的な取組を「自治体SDGsモデル事業」として選定し、資 金面での支援を行うことなどによりモデル事例を形成して いる。

2020年までに、すでに全国各地の93都市が選定さ れ、地方においてのSDGs取り組みをを推進している。


外務省の文書の分かりづらいこと。特に17のゴールについては国連やユニセフの文書を参考にしている。持続可能な開発って??

人間はどこに行き着くのだろう。その欲深さ。

結局、人間にとって安寧な暮らしなど望むべくもないということかな〜

次々に表れる目の前の問題に追われてどこまでも右往左往。行き着く先はない。

つかのまの平穏を求めて自分なりの暮らし方を模索しよう。

パーマカルチャー の成り立ちと基本倫理3項目
先にSDGsを扱ったので、 パーマカルチャーについても導入部分のみまとめてみた。 「パーマカルチャー」とは、我々にとって恒久的に持続可能な環境を作り出すための デザイン体系を指す造語で、permanent = 永久の と agriculture = 農業 をつづめたものだが、 同時にパーマネントとカルチャー(文化)の縮約した形でもある。



タイトルとURLをコピーしました