草を見る。 今、この土はどんな状態?

今、足元の土はどんな状態だろう。
生えている草は、その答えを知っている。

ここでは、日々の暮らしの中で、
「家周りの土を、自然循環の中に取り戻す」

という視点で考えてみたい。

放任でも、管理でもない、
ちょうどいい塩梅の手出し。

草や虫や落ち葉が混ざり合い、
変化していく風景を観察する時間は、

ちょっとワクワクな楽しみでもある。

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荒地が蘇る第一歩

耕作放棄地や原野のような場所では
ススキ
チガヤ
セイタカアワダチソウ
クズ
など、多年草を中心とした、数種類の植生になることが多い。

鍬を入れて、
表土から20cmにも満たないところで
鍬が入らないガチガチの硬い土であれば、

一度だけ耕起する必要があるかもしれない。

その後は、できるだけ土を乱さず、
地表の草とともに時間をかけて戻していく。

長い時間が必要となる。

草の種類が少しずつ増えていく様子は、
土がゆっくり呼吸を取り戻していく過程でもある。

しかし
一般的に、家周りであれば、
荒地といわれるほどの場所は、少ないのではないだろうか。

酸性度が強く痩せた土壌を手当てする。

酸性度が強く痩せている土壌には、
耐性のある植物が自生する。
必ずしも、酸性を好むというわけではない。

スギナ
カタバミ
ドクダミなど、
また、
メヒシバ・オヒシバのような、
イネ科の多年生雑草も多い。

酸度の強い土壌は、
植物の成長を阻害するといわれる。

地上の生き物や地下の微生物が減り、
有機物の分解が減るため、
通気性や水持ちが悪くなる。

そうすると、さらに栄養が減り、
ますます酸性が強くなるという悪循環に陥る。

酸性度の強い、痩せた土壌でも育つ作物は、
さつまいも
ジャガイモ
枝豆
大豆

などとされている。

うちでは、イモ類はまだ経験がないが、
枝豆・大豆は発芽はしても、なかなか育たない。

砂が多量に入っていて、栄養分がほとんどないと思われる場所でも、
落花生はよく育っている。

養分よりも、水捌けを必要としているようだ。

小さな畑を始めて3年ほどになるが、
イネ科の雑草しかなかった土壌に、
始めて、ホトケノザを見つけた時の小さな喜び。

ひとりで思わずにんまり。

中性よりで多少の養分がある土壌には何の種をまこうか

草の種類が、少しずつ増えてくると、
微かな光が見えてくる。

カラスノエンドウ
スベリヒユ
ツユクサ
ナズナ 
などが生えているような場所。

このような場所には、
野性味のある、

ミニトマト、
ケール
サニーレタス

などのように、
こぼれ種で生えてくるような作物はよく育つといわれている。

うちでも、こぼれ種のミニトマトやシソ、
特に、コンポストから発芽するかぼちゃは
毎年、生命力溢れる育ち方で、貴重な収穫物となっている。

野菜の種は、長い年月の間に、
様々な方面から、改良を続けてきたもの。

改良の手数の少ない、原種に近いものが、
生命力が強く環境に左右されにくい。

中性で、肥沃な土には、いい循環を作ろう。

つゆ草の群生

何もしなくても草が多様に映える場所は、
すでに循環が回っている土ともいえる。

ナズナ
ハコベ
ホトケノザ

などが生えている土は、中性で、有機物や窒素分もあり、
肥沃な土壌。

無肥料でも問題なく、野菜全般が育つとされている。

今年の夏前だろうか、畑の一角に、露草が群生していて驚いた。
一年近く留守にしていたので、

その間に飛んできたのだろうか。
土中に眠っていた種が、突然目覚めたのだろうか。

調べてみると、湿度のある有機質土壌に生えるとのこと。

いない間にも、命は息づいていた。

化学肥料で肥沃な土壌に、自然の循環を取り戻すには?

化学肥料や農薬を使っていた肥沃な土壌を、
自然のバランスの中に戻すには、数年が必要である。

化学肥料も農薬も耕すことも一切やめ、
地上の部分だけ刈り取った草を、土の表面に被せ、
その上で、様々な種類の種を撒いていくことになる。

収穫に一喜一憂することなく、気長に見守り、
ただ待つ。

気がつけば、
草は、季節ごとに、年ごとに、少しずつ変わっていく。

自然の循環の中に、そっと加わっていく。