シュタイナーの栄養学の中に、「人間は、およそ7年ごとに新しい身体を持ち、63年で完成する。」というくだりがある。
”新しい身体”がどういう状態を指すのか定かでないが、仮にある種の細胞の生まれ変わりだと仮定すると、63歳はとりあえず、細胞の生まれ変わりができる最終段階?
そこから老化は進んで行くことになる。ある種の細胞の生まれ変わりがなくなって7年、70歳では一気に老人化するという流れが見えてくる。
周りを見回しても、確かに!と思える状況がある。
ということは、若い段階で日々体のケアをしておかないと、63歳以降は挽回が難しいということになりそうだ。
老化予防のための5項目。
「何歳になろうとも、生きている限りは若々しく元気でありたい」とは万人の切望するところ。そのための予防策は、改めてあげるまでもないが、下記の5項目になる。
- 運動
適度な運動は、老化を遅らせるために非常に重要。運動により、筋肉量や骨密度を維持することができ、認知機能や心理的健康にも良い影響を与える。 - 食事
健康的な食生活は、老化予防に不可欠。良質な食材を選び、すべての栄養素を過不足なく規則性を持って摂取することが大切。 - 睡眠
良質な睡眠をとることは、老化予防にも重要である。睡眠不足は、認知機能の低下や免疫力の低下など、多くの健康問題を引き起こす可能性がある。 - ストレス管理
ストレスは老化の原因となる。ストレスを軽減するためには、自分なりのリラックス法を見つけることも必要で、瞑想やヨガ、深呼吸などのテクニックが、ストレスを軽減するのに役立つ。 - 社会的つながり
社会的なつながりを持つことは、健康的な老化に不可欠。友人や家族との交流、コミュニティ活動への参加、ボランティア活動などが、社会的なつながりを増やすための良い方法。社会的なつながりがある人は、身体的・精神的健康を維持しやすく、老化の影響を軽減することができる。
この5項目の中で、今回は運動と食事について具体的実践法をまとめてみた。
運動
運動の目的は大別すると3つの機能に分けられる。それぞれにもう少し深堀りしてみると、
筋肉量を上げるための運動
筋肉量を上げるためには、重量を使った抵抗運動が最も効果的。これには
・重りを使ったトレーニング
・自重を使ったトレーニング
・ゴムチューブを使ったトレーニング
などがある。
最新の情報によれば、毎週2〜3回の筋力トレーニングが推奨されており、各種の筋肉グループをターゲットにしたトレーニングを行うことが重要で、生活の中で、自然に筋肉が育つような仕組みを考えておくことが有効となる。
骨密度を上げるための運動
骨密度を上げるためには、負荷がかかる運動が効果的で、これには
・ウォーキング
・ジョギング
・踏み台昇降
・重りを使ったトレーニング
などがある。
最新の情報によれば、週に最低2回、30分から60分程度の負荷がかかる運動を行うことが推奨されている。また、日常生活でも骨に負荷がかかるような運動を行うことが重要である。
脳の機能を高める運動
脳の健康には有酸素運動が効果的。これには、
・ウォーキング
・ジョギング
・サイクリング
・スイミング
などがある。
1日30分程度の有酸素運動を行うことが推奨されている。しっかり呼吸して新鮮な空気を体に取り込むことが、脳の活性化につながる。
また、認知機能を向上させるためには、下記も効果的。
・ダンス
・ヨガ
・バランス運動
これらの運動は、認知機能を向上させるだけでなく、ストレスを軽減し、心身の健康にも有効である。
コロナ禍以降オンラインのトレーニングプログラムが一気に増えた。これはなかなか便利。朝起きがけの決まった時間に、30分程のヨガストレッチをして一日を始めることができる。
Zoomではない独自システムなのでこちらの映像を見られないのでありがたい。スッピンでも大丈夫。
食事
一般的な5つのポイント
1,バランスの取れた食事
野菜・果物・穀物・豆類・魚介類・肉類・オイルなどを網羅した、バランスの良い食事を心がける。
2,カロリー制限
過剰な食事は、肥満や生活習慣病を引き起こすため、適度なカロリー制限が老化予防に効果的である。
3,魚介類や豆類の摂取
魚介類に含まれるEPA・DHAや、豆類に含まれるイソフラボンや食物繊維などは、老化予防に有効な栄養素。魚介類や豆類をバランスよく摂取。
4,ビタミン・ミネラルの摂取
ビタミン・ミネラルは、老化予防に不可欠な栄養素。野菜や果物、乳製品などからバランスよく摂取。
5,抗酸化物質の摂取
抗酸化物質は、老化を防ぐために非常に重要。野菜、果物、茶、チョコレートなどに含まれるポリフェノールやビタミンCなどを摂取するように心がける。
6,水分補給
水分補給も老化予防に重要で、適度な水分補給を心がけ、脱水症状にならないように注意。
もう少し専門性の高い領域
1,糖化の抑制
糖化とは、糖とたんぱく質が結合することで、老化を促進する物質が生成されること。糖化を抑制するには、血糖値をコントロールすることが重要で、糖質の過剰摂取を避け、適度な運動を行い、食物繊維や良質なタンパク質を摂取することが糖化の抑制につながる。
2,ミトコンドリアの機能改善
ミトコンドリアは、細胞内のエネルギーを生産する重要な機能を持っている。老化によって、ミトコンドリアの機能が低下することがある。ミトコンドリアの機能改善には、適度な運動や、アミノ酸、コエンザイムQ10、L-カルニチン、α-リポ酸などを摂取することが有効。
3,ポリアミンの摂取
ポリアミンは、細胞増殖や修復、免疫機能の維持に必要な物質。老化によってポリアミンの量が減少することがある。ポリアミンは、牛乳、肉、魚、玄米、チーズ、麦芽などに多く含まれている。
4,フィトケミカルの摂取
フィトケミカルは、野菜や果物などの植物に含まれる化合物で、老化予防に効果的な成分である。例えば、リコピンはトマトに含まれ、アントシアニンはブルーベリーに含まれる。フィトケミカルをバランスよく摂取することは老化予防につながる。
・糖化抑制・・・・・・ 血糖値コントロール、糖質の過剰摂取✖、タンパク質・食物繊維摂取
・ミトコンドリア機能改善・・アミノ酸・コエンザイムQ10・Lカルニチン・α-リボ酸などの摂取
・ポリアミンの摂取・・・・・牛乳・肉・魚・玄米・チーズ・麦芽などに多く含まれる
・フィトケミカルの摂取・・・特にリコピン=トマト、アントシアニン=ブルーベリー
少なくとも40代になったら、これらの内容を参考に、バランスの良い食事を心がけ、適度な運動や生活習慣の改善を行うことが、老化を遅らせるとともに、健康で活力ある毎日を送ることにつながる。